『君が何かを買うとき、お金で買っているのではない。お金を得るために費やした人生の時間で買っているのだ』ホセ・ムヒカ(世界一貧しい大統領)

『君が何かを買うとき、お金で買っているのではない。お金を得るために費やした人生の時間で買っているのだ』ホセ・ムヒカ(世界一貧しい大統領)

jose-mujica.com

 

 モノを買う時、特に他の人に見られるモノを買うときにこの言葉を思いだして欲しいと僕は思います。

 

 例えば、軽自動車ではなく、外車や高級車を買おうと思ったとき、人を乗せて走る、止まるなどの基本的な部分では軽自動車も高級車も大して変わりません。

 

 一番の違いは他人に与える印象です。

 

 他人へ与える印象が違う中古の軽自動車と高級車で、支払う金額、費やす人生の時間がまったく違います。

 

 中古の軽自動車なら3ヵ月働けば買えるかもしれませんが、高級車ならローンを組んで5年余分に働かなくてはならないかも知れない。

 

 他人に「あの人はお金があって高級車に乗っている」と思わせるためだけに、あなたは4年と9ヵ月余分に働かなくてはならないのです。

 

 軽自動車にすれば、他人に「お金の無い人」と思われかも知れないが、自由に使える4年と9ヵ月であなたは良いパートナーとして愛する人と共に時間を過ごせるかも知れないし、良い父親として子供と宿題をしたり、遊びに行ったりできるかもしれない、年老いた父母に子供として感謝を伝える時間として使えるかも知れない。

 

 また、趣味に没頭して、人生において夢中になれる幸せな時間を見出せるかもしれない。

 

 モノを買うとき、特にブランドという他人が受ける印象に価値があるタイプの商品を買うときは、一旦、立ち止まって考えてみて欲しいのです。

 

 それはあなたの人生を切り売りするだけの価値はありますか、と。

 

 逆に言えば、あなたの人生の自由度を増すような品物にはお金を払う価値があるかも知れません。

 

 例として思いつくのは、食洗器、全自動洗濯乾燥機、ルンバなど、生きていくのに必要な家事をやってくれる機械などです。

 

 最近のおいしく、健康的になった冷凍食品なども、あなたの人生も自由時間を増やしてくれるかも知れません。

 

 それはそれを買うために必要な労働時間を上回って、家事労働などの時間を節約してくれる限り、人生の自由な時間を増やし、家族との団らん、趣味など、生活を豊かにしてるでしょう。

 

 そんな便利な品物を手に入れられる資本主義は、あなたが消費主義に流されない限り、やはり素晴らしいものなのです。

 

 ムヒカ氏も資本主義を否定していません。彼が攻撃しているのはあくまでも行き過ぎた資本主義なのです。