『考えるように生きよ。そうでなければ生きるように考えてしまう』ホセ・ムヒカ

『考えるように生きよ。そうでなければ生きるように考えてしまう』ホセ・ムヒカ(世界一貧しい大統領)

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 この言葉を理解するには、短い文を二つに分けて考える必要がある。

 

 まず前半の「考えるように生きよ」というのは、理想を持って生きろという意味と考えることができる。

 

 つまり流されるのではなく、どう生きたいのか、よく考えて生きろということだ。この言葉がムヒカ氏から発せられたことを考えると、資本主義・経済効利主義に流されることなく、どう生きたいのか考えて生きなさいという意味と考えることができる。

 

 後半の「そうでなければ生きるように考えてしまう」というのは、資本主義に浸りきった生活に流されれば、考えることも資本主義に、つまりこれは経済的になのか?損なのか?という考えに支配されてしまうということ。

 

 もっと現実的で身もふたもない言い方をすれば、消費社会に促されるまま生活水準を上げていけば、考え方もその生活水準を維持するためのものになってしまうということ。

 

 外車を買えば外車を維持できる高給で多忙な仕事しか選べなくなるし、大きな家を買えばローンを支払えるよう単身赴任も断れなくなる。

 

 仕事はやりたいかどうかではなく、給料が高いかどうか、結婚も、相手の収入しか見えなくなる。

 

 幸せの為にモノを買ったつもりが、幸せを売り払ってモノを維持する羽目になるということもあるということ。

 

 もちろんムヒカ氏も資本主義そのものを、否定しているわけではなく、行き過ぎた資本主義には問題があり、今の資本主義は行き過ぎではないかと述べているに過ぎない。